甘い実行予算
土木工事では実行予算書を作成してからプロジェクトに着手するのが一般的なのですが、多くの現場では「当初計画通り」に完成を迎えることはありません。
設計図書と現地を照合すると、不整合な部分が見つかったりすることがあり、その都度「変更協議」を行って、最終的に精算します。
(特に国直轄工事では変更が多いですね~。)
その際には、追加の材料を発注したり、協力業者を手配・契約するなどの手続きを踏むわけですが、当然ながら「変更を見越したうえで段取り」する必要がある訳です。
すると「精算でいくら貰えるか想定」しながら変更実行予算書を管理する必要があるのですが、そこが上手くいかない現場から相談がありました。
担当者さんいわく「いくら貰えるか分からないので、●%程度請負金額を少なく見込んで予算を組んでいたところ、想定より多くお金を貰えた結果、実行予算が甘い(悪い)!と会社に叱られた」という内容です・・・(爆)
私にも同じような経験がありますので、真摯にアドバイスをさせて頂きました。
これは「会社が悪い」ですよ。
現場の担当者さんは「責任感が強い」のです。
だから「貰えるだろうと想定する金額を少なく設定」し、支出をできるだけ抑えた訳です。
貰えない「かもしれない」お金を計上し、無駄に使った挙げ句赤字になるより「立派」ですよね。
このことから、この建設会社では普段から「粗利率にしか着目しない会社」だということが分かります。
つまり見るべきポイントが違うのですよね。
(古いと言っても良いかもしれないです)
会社の上層部が「現場のやる気を削いでしまう典型的な例」ですよ。
「何を見るのか」会社側の反省を期待したいですよね。
(相談して頂ければ力になれると思います・・笑)